あぞう接骨院

第6回「宿便」 Fecal impaction

宿便について

平成23年9月8、16、20、26日(待合室にて)

 「宿便」と聞かれて、まず何を思いつかれるでしょうか?一般的に思いつかれるのは、文字通り「なかなか出にくい大便」でしょうか。

辞書には一般的に ①「便秘により内に長く滞留している糞便のことである。滞留便(たいりゅうべん)とも呼ばれる」

と記載されております。

健康関係でよく用いられる「宿便」は、一般的な定義とは異なり、②「数週間程度以上の長期にわたり腸壁にこびり付いている便のことを指し、断食腸内洗浄によってはじめて排泄される」とされております。

※ただし、注意点として、「宿便」という言葉は、現在、医学用語では定義されておりません。

近年、その「宿便」の定義と同じ考え方を「血液論」として多くの医師の方々が公言し始めております。(ヨーロッパやアメリカなどの海外では、数十年前より公言されており、各地で多くの難病が治っております。)

では「宿便」とはどんなものでしょうか?

実は、先ほどの②「腸壁にこびりついている便」という考えで、医学的に内視鏡を用いて検査をしても、発見できません。

実際に大便は、トコロテンのように押し出されるものではないからです。

腸内にて、食べたものがまだ残っているところに、後に食べたものが合流します。そうすると、合流した食べ物の中に、古い食べ物がのこることになります。現在ではこの考え方が、最も有力です。(先ほど申し上げましたように、医学用語ではないため、現在は定義されておりません。)
現代は、目に見えないことから存在が確認しにくい場合(科学的に証明しにくい場合)、そのことを避けて通る傾向にあります。このことは、どの分野においても言えることです。しかし、今は証明できなくとも、実際に結果が出ていることであれば、積極的に取り入れていきたいものですね。

 

 

例えば、風邪をひいて、原因が何かのウィルスだと診断されますよね。皆様、目に見えないですけど、目に見えない大きさであることを認めた上で、マスクをしたりうがいをしたり、手洗いをしたりして対応されておりますね。それと同じようにね。


現代の栄養学は、「カロリー栄養学」として論じられ、栄養素まで細かく分類されて研究されております。この観点から考えれば、たとえ目で確認できなくても、目に見えない栄養素そのものを扱っておられる訳ですので、「宿便」も理解しやすいと思います。

では、そのような「宿便」が、腸内に残留するとどうなるのでしょうか?
腸内で腐敗物となり、血管に流れ出たものは老廃物として体中を回ります。その中から有害化学物質や有害金属などが血管から細胞内へ入りこんでしまいます。

 

 

今回は、その中のほんの一部を記載させて頂きます。


ここでは、有害ミネラル(有害金属)のことを申し上げます。(他にも数多くの有害物質が「宿便」から体内に吸収されております。)
まず、ミネラルとお聞きされて、それが金属であることは、一般的には想像しにくいのではないのでしょうか?
学生時代に、「金属は溶ける」と多少習っている程度で、日常では、まず見ない現象ですからね。

現在、有害金属がいくつも確認されておりますがその中から、下記の4つを申し上げます。

水銀(Hg  ヒ素(As

鉛(Pb   カドミウム(Cd

これらのミネラル(金属)は、食物の中に微量に含まれていて、偏った食事をしていると体内に蓄積されていきます。
蓄積された有害ミネラル(金属)が、体外にうまく出すことができないと、また体に吸収されて全身を回り、悪さを起こします。

このように蓄積された有害ミネラルは、体の酵素(こうそ)の働きを阻害します。酵素の働きが阻害されれば、免疫力も落ち、体の機能全般が低下し、さまざまな症状を訴えることになります。

 

 

酵素が阻害された時、体は次の変化をします。

① 血液がドロドロになる

脂肪やたんぱく質が酵素で分解できなくなるため、血液中にそのままになります。言い換えれば、毎日ゴミ回収者が来てたのが、一日おきや二日置きになったようなものです。当然、ゴミはどんどんたまっていきますね。

ゴミがたくさんたまれば、大切な酸素を運ぶ赤血球がうまく流れなくなります。

② リンパ液がつまる

リンパ液は、老廃物を体外に出すものです。筋肉の収縮によって、流れていますが、血液がドロドロになったために、筋肉が固くなりリンパ液が流れにくくなり、老廃物は体内にたまることになります。目で見ると、静脈瘤やむくみとして見えることがあります。

③ 便がつまる

血液がドロドロ①になり、リンパ液がつまる②と、老廃物が分解しきれず、「毒素」として体内に残ることになり、体内のあちこちへ流れていき、悪さを起こすこととなります。

 

人間は、ほぼ自然界の物を自分の力で排出する能力を持っています。しかし、現在、この4つのミネラル(金属)に関しては、その能力がないと言われています。

この能力がない分、自然の食物の助けを借りて排出しております。その効能を持った食物類を以下に記載します。

 

『毒素に作用する食材』

毒素をはさみこんで排出する食材(ケルセチン/硫化アリル)

ケルセチン:玉ねぎ、ほうれん草、パセリ、ケール、松の葉など

硫化アリル:玉ねぎ、にら、ねぎ、あさつき、らっきょう、わけぎ、にんにくなど

 解毒力を高める食材(セレン/亜鉛)

セレン:トマト、イワシ、ナッツ類、イカ、マグロ、カレイ、玄米、にんにくなど

亜鉛:生牡蠣(カキ)、牛肉、卵、煮干し、抹茶、ゴマなど

毒素を押し流す食材(食物繊維)

昆布、大豆、枝豆、こんにゃく、アボガド、ひじき、ごぼう、ゴマ、きくらげ、モロヘイヤなど


このように、一度体内へ入れてしまった毒素は、自然の力をお借りして体外へ排出しましょう。
一番良いのは体内へ入れないことです。

しかしながら現代では、体内に入れないようにこころがけても

野菜では、農薬など

魚介類では、ダイオキシンなど

肉類では、ホルモン剤や抗生物質など

加工食品では、さまざまな添加物など

が、避けにくい状況にあるのは事実です。

そこで、下ごしたえの段階で、できるだけ除去したり、産地をよく確認したり、天然ものを選んだり、無農薬や無添加の物を選ぶようにしたいですね。

そして、何よりも次々と体内にたまる「宿便」とならないように、出来るだけ過食しないようにしていきたいですね。

以前申し上げましたが、人類は飢餓に耐え得るようにできております。飢餓時に血糖を上げるためのホルモンが5~6種類もあります。しかし、過食には対応しにくく出来ています。なぜなら、過食時に血糖を下げるためのホルモンがインシュリンの一つしかないからです。(そくさい倶楽部Vol.4)

よって、「宿便」を出してくれる食材は大切ですが、実はそれ以前に食べ過ぎないことがより大切だったんですね。

食べ過ぎなければ、体は過食時に体の色々な場所にためておいたものを使い始めます。
肝臓のグリコーゲンをブドウ糖にしたり、肥満細胞やガン細胞などを血球のもとにしていったりなど。

昔から伝わる「断食」は、ただ修行の意味だけでなく、健康になるための知恵でもあったわけですね。


編集後記

イギリス産業革命以降、約100数十年が経過しました。実は、人間の生活習慣が大きく変化し始めたのは、このころだったのですね。このころから、多くの分野で何もかもが急激に変化し始めたのです。資本主義が主流になった時期でもあります。資本主義の基本は、拡大経済です。とにかく、多くの発見や発明があり、それをもとに不特定多数の顧客を相手にどんどん拡大していきました。しかし、急激な変化は、長続きはしないものです。資本主義も、終焉に向かい始めたようです。このことに気づく時期が来ているようです。これを続けていけば、当然その歪みが出てきます。もうすでに出ています。多くの方々が、気づかれていると思います。今こそ原点に返って、利己主義から利他主義に、弱肉強食から共存共生に転換することが必要のようです。一人一人が自分の出来る範囲のことで良いので感謝の心で協力し合って、この地球を守っていきたいですね。こう思うだけで、身の回りのことが大きく変化することと思います。勿論、常に何事にも「ありがとう」と感謝することで病気も痛みも癒されていくことは間違いないですよ。

  

参考文献

デトックス毒出し健康法 (デトックス研究会)  双葉社

有害重金属が心と体をむしばむ (大森隆史)  東洋経済新潮社

ウィキペディア百科事典

世の中大激変 (船井幸雄) 徳間書店