あぞう接骨院

第8回「関節」 Joint

「関節」について

平成2311月1,1,2,2,30日(待合室にて)

「関節」は、よく聞く”節々”の”節(ふし)”のことですね。人間の体には、関節が230~360個あると言われております。これだけ幅があるのは、分類の仕方にあるようです。当然、人間の体も自然が創ってくださったものなので、人間のモノサシの数え方によって数は変わるようですね。
明らかに言えることは、進化すればするほど関節の数が増えて、複雑な動きができるようになっているということです。
(例)関節の数は、魚類よりも両生類よりも爬虫類よりも哺乳類が多い。また、同じ哺乳類の中でも手足のみ関節を数えてみると、ヤギ=60個、ネコ=118個、ヒト=144個と、より複雑な動きが要求される動物ほど、関節の数は増えています。

 

ここで、人間の関節の分類を少ししますね。

【大きな分類 ;いくつの骨からなっているか】

(たん)関節(かんせつ)

2つの骨からなる関節ー(かた)関節(かんせつ)(こ)関節(かんせつ)など

 

 

(ふく)関節(かんせつ)

3つ以上の骨からなる関節。ー(ひじ)関節(かんせつ)(ひざ)関節(かんせつ)(て)関節(かんせつ)など

 

 

機能的(きのうてき)分類(じく)がいくつあるか   

  ・1軸性

骨が1軸のみを中心として動く関節。ー指の関節肘関節手関節足首の関節など

 

 

 ・2軸性

骨が2軸を中心として動く関節。

首の関節、親指の関節など

 

 ・多関節

骨が3軸以上を中心として動く関節。

肩関節股関節など

 

可動(かどう)関節(かんせつ);どのように動くか

  • 蝶番(ちょうばん)関節 - 関節は蝶番(ちょうばん)(ドアの蝶つがい(ちょうつがい)のように関節の頭は軸のまわりだけ回る

   指の関節、肘関節 など

  • 螺旋(らせん)関節 - 蝶番関節の変形で螺旋(らせん)階段(かいだん)を昇るような回転に伴い垂直な平面からずれていく

    足関節手関節膝関節  など

    肘関節首の関節 など

    首の関節膝関節顎関節足関節  など

 

 

  ・楕円(だえん)関節 - 関節の頭は楕円(だえん)の球状で関節頭の長軸と短軸のまわりに動く

    

   手の関節、首の関節、関節  など

  • (くら)関節 - 関節の頭は楕円形で関節窩が浅くしかも運動は靭帯により一方向か二方向に制限される  

    胸と鎖骨の関節親指の根元の関節関節 など

   肩関節関節  など

  • (きゅう)関節 - 関節窩が(うす)のように深く関節頭がほとんど入り込んでいるもので運動範囲はやや制限される。

    股関節 など

   背骨(せぼね)関、肩と鎖骨(さこつ)関、手首の関、足首の関節 など

  • (はん)関節 - 平面関節の一種であるが関節はほとんど動かない

 骨盤(こつばん)関節、すねの関節せぼねの関節  など

  • 円柱(えんちゅう)関節
     肘の関節、首の関節       
    以上のように、おおまかに共通している分類を述べました。昔々から、それぞれの関節は役割があって、上記のような形態や動きになっていったようです。

次に、関節の基本構造を述べます。
骨の頭は、軟骨(なんこつ)に覆われていてツルツルです。
骨と骨の間には、関節包という袋があり、関節液という潤滑油のようなものが入っています。このおかげで、滑らかに動かすことができます。

 

この関節液が、しっかりと潤滑油の役目を果たすには、とても大切なことがあります。
それは重力が必要ということです

【例】お風呂の床に石鹸が転がっていると想像してください。誤ってそれを踏みつけたらどうなるでしょうか?滑ってしまいますね。


つまり、石鹸のちいさな粒子は、大工さんたちが重い木材を運ぶ時のように、木材のコロのような役目を果たしています。
ですから、荷重(荷をかける)は、日常生活でとても大切なことなのです。

しかし、痛くなったらどうしますか?かばいますね。どんな動物も人間も、無意識に痛いところをかばって歩きます。
それは、関節の適合がうまくいかなくなったのです。ちょうど“ふすま”の建てつけが悪くなったことと同じなのです。
適合が悪いと摩擦を起こし、炎症を起こします。炎症を起こすと、関節が腫れてきますが、それは体が無意識に炎症の熱を冷まそうと、体のあちこちから水(組織液という)を集めているのです。言わば、消火活動です。


関節の適合(“建てつけ”のこと)が悪くなる理由は、たくさんあります。
偏った姿勢(テレビを見る姿勢や台所での姿勢など)、日常動作のクセ(靴を履くときの動作やトイレの動作など)など切りがないほどあります。そのような偏った姿勢や動作によって、しだいに日ごろ頻繁に使う筋肉と、あまり使わない筋肉が出てきます。これによって、関節の適合が悪くなってくるようです。

 

先ほどの“ふすま”を例にもう少し申し上げますと、まず、

①毎日、開け閉めをしていないと、開きにくい“ふすま”になります。

②毎日、開け閉めはしているが、人が通れるほどしか開けない場合は、ある程度までは開きやすいがそれ以上が開きにくい“ふすま”になります。

③毎日、全開に開け閉めしている場合は、とても軽く開けやすくなります。

 上記の①②③のような状態と、ご自分の関節を照らし合わせてみると、どこが原因かが分かってきます。

※当院では、①もしくは②の状態にある患者様の関節の適合(てきごう)(“建てつけ”のこと)の悪いところを見つけ出し治療させて頂いております。関節の適合(てきごう)がなぜ悪くなったかという原因も見つけ出し、予防体操によって予防して頂き、痛みのない日常生活が送れるように、お手伝いをさせて頂いております。

 

 

 編集後記

 今回、関節の色々な種類をご説明させて頂きました。現在の教科書では、たしかにこの通りですが、実際にレントゲン検査や当院も行っているエコー検査などで関節を見てみると、一人一人の顔が違うように、関節も一人一人違います。よって、当然のことながら治療方法も、一人一人少しずつ違ってきます。

更に、検査の写真で問題がなくても痛い場合があります。(第1回そくさい話『痛み』参照)それは、“関節が動くもの”だからです。写真は、静止画(止まっています。)で、動きが分かりません。よって、たとえレントゲンなどの写真(静止画)で「大丈夫ですよ」と言われても、動いた時に原因がある場合は、その原因を見逃してしまうことになります。

他にも、数多くの様々な視点からの原因追究が必要になってきます。慢性になればなるほど、原因を見つけるのに時間がかかってきます。しかし、けっして悲観することはありません。

必ず言えることがあるからです。それは、

『痛みという「結果」が出ているということは、必ず「原因」があるということ』です。更に、その原因は、どんな場合も一つの原因で起こることはないと思って頂いた方が良いと思います。精神的因子と生力学的因子などの原因を一つ一つ見つけ出し除去していくことで必ず痛みは取れていきます。第1回“そくさい話「痛み」”参照
そのように、人間の体はできております。地球上の全ての人間の体の中に、約38億年前からの遺伝子があり、一人当たり百科事典約3000冊の完璧な情報が入っています。とにかく心配しないで、良くなることを楽しんで過ごしましょう。

 

参考文献

ウィキペディア百科事典

イラストで学ぶ解剖学 松村讓兒 (医学書院)

サムシンググレート 村上和雄 (サンマーク文庫)